C1レベルの英語力と東大合格可能性

今回は帰国生入試ではなく、一般受験の話です。CEFRのC1レベルの英語力(例えば英検1級、TOEFL iBT 95以上)を持っていれば、東大の受験は非常に有利に働くということをお伝えします。

おそらく受験生や保護者の中には、英語力がいくら高くても他教科の得点力がないと入試科目の多い国立大学への合格は難しいと思っている方がいらっしゃるでしょう。たしかに、せっかくC1レベルの英語力を持っていても、大学センター試験程度の英語の問題では易しすぎてほとんど差がつきません。ですから1次試験(センター)の比重が高い大学だと英語力はそれほど威力を発揮しません。しかし、国立大学の中でも2次試験の配点が高い東京大学は、意外と狙い目なのです。

東京大学の場合、センター試験の配点900点は110点に圧縮され、2次試験が440点と、センター試験の4倍の比重があります。しかも英語の問題が程よく難しいので、C1レベルを持っている生徒にすれば、他の受験生に差をつけやすい問題となっています。

一般受験で東大に合格したC1英語レベルを保持している学生数名に取材してみたところ、いずれも2次試験の英語では120点満点中105点以上を取っていました。一般的に東大の英語は80点以上が合格の目安と言われていますから、ざっくり見積もって25点ほど上回っています。センター試験に換算すると100点分ということになります。ということは、普通の英語力を持っている受験生がセンター試験で取る合計点より100点ほど下回ってもなんとか勝負になるということです(もちろん基準点は上回っておく必要がありますが)。

極端な例で書きましたが、東大は、英語力が突出している生徒をある一定の割合で合格させるように、それなりに出題を工夫しているのではないかと考えられます。一つ一つの問題はそれほど極端に難しいものはありません。しかし、読解のスピードやリスニング力を高得点を取るための要素として忍ばせることで、潜在的なC1英語レベル保持者を掘り起こしていると考えられます。

それは入学時の英語力によるレベル分けからも推測されることです。東大の英語の必修授業は入試の英語の得点によってグループ分けがなされ、一番上のレベル(G1)は上位10%とされています。おそらくこの上位10%は、帰国生入試で入って来た生徒や、すでにC1レベルを保持している生徒によって構成されているのだと思われます。このような配慮をしているのは、やはり英語力が突き抜けている生徒の存在を意識していることの表れではないでしょうか。

英語力がすべてではないにせよ、英語力の高い生徒は、東大受験においても有利だということはもっと強調されてよいのだと思います。