帰国枠大学受験― IBやSATのスコアと合否判定

帰国枠大学入試は2020年4月入学のための筆記試験が行われている時期ですが、2020年度の秋入学を目指す生徒の出願準備の季節でもあります。

秋入学は書類で合否がほぼ決まってしまうことが多いですから、どれくらいのスコアで合格できるのかという不安を抱えている受験生もいることでしょう。しかし、そのような情報を探し始めると、様々な雑音に振り回されることになります。

例えば、次のような内容です。

「○○大学の帰国枠に合格するためには、SATが1200点以上が必要、TOEFLは100以上が望ましい」とか「●●大学では、SATでは特にMathが大切。ここで600点を切ると合格可能性が下がってくる」云々。大学のアドミッションの人が聞いたらきっと驚くような情報が流れています。

この手の情報は、特定年度の少数のサンプルによるもので、統計的に到底信用できるものではありません。出願書類には、志望理由はもちろん、現地の学校の成績やボランティアなどの活動報告、あるいは先生の推薦状も含まれる場合もありますから、スコアだけを取って合否を判定することなどできるわけがないのです。

また、同じ大学・学部でも、春入学と秋入学では出願する生徒の英語レベルに差があることも多いですし、IBのスコアに至っては、Predicted Scoreと最終スコアを混同したままカウンセリングしている予備校すらあります(この時期、最終学年になったばかりの生徒の多くは最終試験の結果が出ていないのに。。。)。

予備校のカウンセリングというのは基本的に営業ですから、結果として合格ラインがどんどん高くなっていきます。生徒が言っているスコアに対して「合格できますよ。安心です」などというはずがないからです。仮に十分高いスコアを持っていても、「過去には〇点でも不合格だった生徒もいるので、念の為もう少しスコアを上げておいた方がいいです」などといったカウンセリングにならざるを得ないわけです。

まあGLICCも予備校ですから、上記内容は雑音と思って聞き流しておくのがいいかもしれません。(笑)