かえつ有明-2020年度帰国生中学入試の幕開け④

全学年で国際生が200名を超えているかえつ有明は、国際生教育の先端を走る学校の一つとなりました。かえつ有明の見ている日常は、多くの学校の未来のモデルと言っても過言ではありません。それは単に国際生の数の問題なのではなく、生徒の多様性を容認する環境かどうかといった問題です。

日本の教育が「日本人」を育成する側面があることは間違いないでしょうが、その「日本人」とはどういう存在なのか、私たちはあまり気にしていません。しかし、令和の時代における「日本人」の概念が昭和の世代が持っている「日本人」の概念と異なるのは、昨今の日本のスポーツ選手の活躍を見ていれば、明らかでしょう。

かえつ有明が見ている風景は、多様な日本人のアイデンティティに関係することなのです。今年度から帰国生という呼称を国際生と変更した背景にはそのような学校の意識が反映しているはずです。かえつ有明ではあえて「インターナショナルコース」といったコース制は採用していませんが、かつて存在していた「難関進学コース」といったドメスティックなコース名もとりやめています。

そのような変化の背景に、生徒一人一人の個性を見るのだという学校の意識が反映していることは疑いようがありません。帰国生・国際生と一緒に学んでいる国内生が、やがて海外の語学研修に参加したり海外大学への進学を志向したりするのは、多様な生徒の考え方がお互いを刺激する環境を形成しているからなのです。

今年も多くの帰国生/国際生が受験するであろう同校の出願期間は次の通りです。

Advanced選考、Regular選考…10月26日(土)~11月16日(土)
Honors選考…10月26日(土)~11月30日(土)