Raspberry Piを使ったプログラミング講座

2020年より小学校でプログラミング教育が必修化されます。何を目的にして、どんな授業が行われるようになるのか。昨年11月に出された文科省の資料「プログラミング教育の手引き(第2版)」などからだいぶ見えてきました。GLICCでも今年の春期講習でプログラミング講座を導入します。

官産連携による「未来の学びコンソーシアム」が運営するポータルサイトでも色々なヒントがありますが、私がGLICCで講座を開いてみようとヒントを得たのは、和洋九段女子のSTEAM教育に関する記事です。

この記事に登場するRaspberry Pi(ラズペリーパイと読みます)とは、小型コンピュータのことです。この本体自体は「頭脳」を担当しているだけですので、入力インターフェースであるマウスやキーボード、そして出力インターフェースであるモニターなどがないと、何が行われているのか全く分かりません。これを入出力装置につないで実際に反応が得られることで感じる喜びがコンピュータ教育の第一歩であるという考え方に非常に共感しました。


ハードウェアの基礎を学ばせるという意味はもちろん、OSについての理解も深まります。というのは、Raspberry PiのOSは、独自のもので、ウィンドウズでもMac OSでもありませんから、マルチプラットフォームとか、オープンソースを活用するような感覚も磨かれていくはずです。この感覚こそパーソナルコンピュータが味わわせてくれる魅力であり、大企業に依存せずとも個人がサバイバルできるという夢を持たせてくれるものだったはずです。

Raspberry PiのOSには、いくつものプログラミング環境がすでにインストールされていますから、ScratchやPythonなどを簡単にいじれるというのも素晴らしい点です。本体費用は数千円、ディスプレイやマウス・キーボードを新たに買っても1万円前後で必要なものが揃います。

こういったワクワク感というのは、STEAM教育におけるArtの領域に関係してくるのではないでしょうか。中の基板が見えるのも何か刺激的です。コンピュータと言えば最初からディスプレイが付いているのが常識となっている現状からすると、こんな手のひらサイズの物体(というか電子回路の集積)がプログラム通りに命令を実行すること自体が驚きにつながります。

なかなか文章では伝わりづらいと思いますので、プログラミング講座を含むGLICCのコース説明会を3月17日(日)と23日(土)に開催いたします。ぜひお越しください。