「オールラウンド」な学校選択基準を持つために➂ー授業スタイル

今やどこの学校もオープンスクールなど、授業を公開することが多くなっていて、保護者や受験生が授業を体験できる機会が増えています。帰国生のための授業は、たいてい英語ネイティブスピーカーの先生が取り出し授業で行っているのでPBL(プロジェクトベーストラーニング)スタイルが多いのですが、一般生と合同で行う授業は、まだまだ講義型が多いようです。授業見学をする際に、授業内容以上に授業スタイルに注目することが有効であることを押さえておいてください。

昭和世代の人間にとって授業と言えば講義形式でした。机はスクールタイプに黒板に向かって並べられ、黒板に書かれたものを生徒がノートに写すといったスタイルです。

講義スタイルは、効率よく知識を身につける必要があった時代には有効なものでした。そして、確かにただ知識を授けているというより、受講生の好奇心に火をつけやる気にさせる授業があるのも事実です。しかし、この好奇心が探究へと繋がらず、ただ受け身で面白い授業を期待するようなメンタリティを育てるだけだとすれば、これからの時代を生きていくのに有効だとは言えません。


かえつ有明の Philosophy Lessonの様子

一方PBLでは、リフレクティブな思考が活性化されます。PBLでは、問いを検証しそれを実践してみることで仮説を確固なものにしていくという学び方が身につきます。

唯一の正しい答えがあるわけではないという前提から始まるので、効率よく知識を習得して早くゴールに到達しようとする学習態度とは違って、継続的に学ぶ姿勢が育つことが期待されるわけです。

そういう学び方を端的に見せてくれるのがPhilosophy Lessonです。現状ではかえつ有明工学院でこのような英語の授業が体験できますが、もちろん英語以外の授業でもPBLは行われます。
   
 
  
せっかくオープンスクールに出かけるのであれば、その学校の授業が講義スタイル中心なのか、PBL中心なのか、といった観点から見てみるのも面白いと思います。