東大のイマ ②― 新型コロナ対策期間中の授業

こんにちは。 東京大学大学院修士1年の湯浅です。 今日は前回の続きとして、コロナ期間中の大学での授業など諸々の形態についてより詳しく話して行きたいと思います(無料ユーザー登録をするとこの記事の続きを読むことができます)。

当然ながら、外出自粛期間中の大学構内への立ち入りは禁止されていました。 急な用事や取りに行かなければならないものがない場合は原則立ち入り厳禁で、入る場合にも指導教員の許可を事前にもらわなければなりません。 私は理系の大学院生なので研究室に所属しているのですが、授業外のそういった研究室での集まりや研究も構内で行うことができないため、これもやはりオンライン環境にて開催されています。
 
こうしてオンラインで講義や会議が開催されていくのが当たり前のこととなって行きましたが、中にはこうした形式を逆に利用し、オンラインならではのことを行う先生もいらっしゃいました。 ある講義ではオンラインという匿名性が比較的高い環境を利用して、zoomの機能にあるアンケートなどを使って普段あまり能動的に喋らない生徒の意見を講義の内容に取り入れていました。 またあるオムニバス形式(毎週違った先生やキャリアを持った方が話をされる形式)の講義では、仮想空間について講演をされる講師の方が実際にバーチャルアバターに扮して講演を行うというようなことをされていました。
 
最近他大での授業形態を聴いていると、もう一つ大きな違いがあるように感じました。 ネット越しに動画を通じて講義を配信するため、多くの大学は授業を行っているところを録画し、その録画ファイルを生徒に向けて公開しているらしいのですが、東大ではすべての授業でリアルタイムの講義が行われています。 授業によっては後日講義動画がアップされる場合もありますが、動画があがるものについても講義時間には必ず画面越しの先生がその場で授業を行います。 こうしたリアルタイムでの授業では疑問点などがあればすぐにその場で講師やTA(ティーチングアシスタント)の方に聞くことができますし、なにかトラブルがあったときにはその場で対処することができるので、受講する側からするとありがたい環境になっていたと感じます。