「オールラウンド」な学校選択基準を持つために①ー説明会の活用

6月に入っていよいよ私立中高の説明会が本格化してきました。これから夏に向けては特に海外帰国生に向けたイベントも数多く実施されます。この記事では学校選択の基準について考えていきます。海外帰国生向けのイベント情報についてはこちらをご参照ください

6月8日(土)に三田国際学園中で行われた学校説明会では、午前午後ともに500名を超えるほどの保護者受験生が集まっていたようです。午後の会場に出させていただきましたが、会場にびっしり並べられた椅子に空席を作らないよう保護者や子どもたちを三田国際の先生方が誘導し、それでも用意した椅子では足りずに追加していました。全体向けの説明会が終わってからは、国際生向けの説明会が行われましたが、こちらにも150名ほどが残っていました。午前中にはそれより多くの方が参加していたであろうことを考えると、三田国際の人気は2020年度においてもますます高まりそうな気配です。説明会において随所に使われていた授業の動画紹介では、大橋理事長や田中教頭先生が進めてきた改革の成果が垣間見られると同時に、学校の自負が感じられるものとなっていました。今年度は、改革1年目に入学してきた生徒が卒業するということもあり、保護者たちの期待が熱い眼差しに表れていました。

6月22日(土)にはかえつ有明で国際生対象の説明会が行われます。今や在校生の4分の1近くが帰国生だという同校は、多様な学びのアプローチを実践していることが特長です。帰国生が驚くほど学力を伸ばすことを見ている先生方は、生徒一人一人の成長を見守る環境を大切にしながら、同時にクリティカルに考えることを重視しています。その結果主体的に社会に貢献しようとするマインドを持った生徒が次々と登場しているわけです。

6月20日(水)には洗足学園が帰国生対象の説明会を実施します。過去にハーバード大学へも合格者を輩出した実績を持つ同校は、今や女子の帰国生にとって憧れの的です。英語だけにとどまらず、特に数学に強い生徒を育てることを標榜し、国内の難関国公立も海外大学もどちらにも進学可能な体制を整えています。

いくつかの学校説明会に出かけて、それぞれを比較してみると、同じように帰国生に人気のある学校であっても違いがあることが分かってきます。その学校がどういう教育を目指しているのか、学びのスタイルは子どもに合っているか、学校全体の雰囲気はどうか、また、英語の授業時間数、取り出し授業の有無、日本語のサポート体制、海外大学進学体制、等々、帰国生にとっては偏差値よりも大切な基準があるはずです。説明会だけではっきりしない点は個別相談で質問してみるなど、この夏にお子様の受験予定校を徹底的にリサーチしてみてください。