【21世紀の英語学習-3】ICTの活用ー三田国際学園の事例

探究型であるかどうかはともかく、英語の授業をするのにICTを利用すれば、パフォーマンスはグッと上がります。

今や、ICTだけでほとんどのことが学べる時代です。インターネットには優良なコンテンツがいくらでもありますから、コンテンツの良否がわかるファシリテーターがいれば、中途半端に英語のできる先生よりも効果的かもしれません。

ただし、ここにコンパスか地図が必要です。検索インデックスだけではなく、それらを取りまとめた体系、分類項目、目指すべき地点やそこに到るまでの道筋などが意識されていないとすぐに迷子になってしまうのが、インターネットの世界でもあります。


このコンパスや地図を具現化したものとして、最近様々な学校で使われているツールが「思考コード」です。学校によって様々な呼び方をしていますが、授業の中で徹底的にこれを使っているのが、三田国際学園です(三田国際では「ルーブリック」と表現しています)。

授業中にモニターでルーブリックを示し、今回の授業が全体の中でどこに位置付けられているのかが一目で分かるようになっています。どの教室でもそれが行われていたことが印象的でした。

昨年12月に開智大学で行われた21世紀型教育機構のカンファレンスで、三田国際の田中教頭先生がそのあたりの秘密について語っています。

田中教頭先生は、三田国際で大橋理事長の教育ビジョンを現実化するブレーンの一人です。カリキュラムマネジメントに必要なツールは「地図」なのか、それとも「コンパス」なのかという問いからトークセッションはスタート。その問いは、カリキュラムおよび学校のコアである「バリュー」(Soul、目標…)をいかに教員や生徒保護者が共有するかという問題提起に置き換わります。21世紀に必要なコンピテンシーを見据えた上で、カリキュラムマネジメントの肝とも言える「メタ・ルーブリック」を策定し、そこから教科ルーブリック・単元ルーブリックへと落とし込むという三田国際の奥義を惜しげもなく披露します。三田国際ではすべての授業でルーブリックが生徒に提示され、どの領域の学びをしようとしているのかが了解されるようになっているわけです。
21世紀型教育機構のサイトから引用

今後はICT機器がますます進化し、インターネットの活用も進んでいくでしょう。これがない学習は考えられないと言って良いですが、ただテクノロジーだけを導入すれば良いという訳でもありません。
そこに指針を示し、学び全体の設計ができているかどうかが決定的に大事になっていくのです。

ちなみにGLICCの思考コードは首都圏模試のものに準拠していて、各教科カリキュラムへと接続されています。こちらのページをご参照ください