9月3日(土)に、早稲田大学の帰国生入試が実施されました。政経学部は2015年度から共通試験方式での帰国生募集は停止しており、グローバル入試という名の試験制度で国内の受験生と合わせて募集をしています。今年は4日(日)に政経学部のグローバル入試が実施されたので、生徒によっては3日・4日と連続の入試日となりました。さらに慶應を併願し1次の書類審査に合格している生徒は、5日が法学部、6日が総合政策、7日が経済学部、8日が文学部と続くので、かなりハードな1週間となります。
今年の帰国生入試の小論文Bの試験問題を受験してきた生徒から見せてもらいました。ここ数年早稲田の帰国生小論文では、似たようなテーマの出題が続いていますが、今年もその傾向は変わっていません。すなわち、共同体の紐帯や社会力といったものが弱まっている現代社会に対する問題意識を問うものです。
課題文では、「子どもを持つという規範の崩壊」が少子化の一因であると想定する現在の状況は、ともすると若い男女が「産み育てる」営みを放棄しようとすることに責任を求めがちだが、そもそも誰のために、何をさせようとして子どもを産むのかという目的が見えない時代であるという内容を述べています。小論文の課題は、少子化が進む現代の日本社会で、子どもを産み育てる営みにどのような意義を付与することができるか、500字以内で自分の見解を書きなさいというものでした。