中国の「現地校国際部」って知っていますか?

こんにちは。チューターの斉藤莉奈です。私は中国から帰国して日本の大学受験をした「帰国子女」です(笑)。英語は普通、でも中国語はネイティブ並みです。今回は、私が通っていた中国の現地校国際部についてお話します。たぶん欧米のインターナショナルスクールや英語圏の現地校に通っていた皆さんにはあまり馴染みがないと思いますが、こういう帰国子女もいるということを知ってもらえたらうれしいです。  (このコンテンツの続きを読むにはユーザー登録(無料)が必要です)

中国現地校の国際部は、いわゆるインターナショナルスクールとは違って、中国の小中高生が通う現地校に「国際部」が設けられているものです。インターナショナルスクールは欧米からきた方が多いイメージですが、現地校国際部はアジアの方の割合が高く、その中でも、私がいた学校は韓国人やタイ人、日本人が多い学校でした。

国際部の高校を卒業した日本人の主な進路が、実は日本の大学ではないことを知っていますか?

「海外にいる日本人の高校生」と聞くと、卒業後日本に帰国し、帰国子女として受験して日本の大学に通う人がほとんどだと考えられていると思いますが、国際部の卒業生はそうでもないのです。私の卒業した学校の日本人は復旦大学と交通大学、財経大学、華東師範大学などを目指す人がほとんどでした。現地の大学にはたくさんの魅力があるからです。一番の魅力は学費が安いことです。年々物価が高騰している中国ですが、学費は日本より圧倒的に安く、日本円で年間40万円もかかりません。

次に魅力的なのは、合格するのがそんなに難しくないところです。留学生試験というものがあって、現地のトップクラスの大学でも、留学生試験で入学するのは割と容易です。高校の授業をしっかり受けて、良い成績をとり、さらにHSK(中国語検定試験)を取っていれば、中国でとてもレベルの高い大学も手の届かない存在ではなくなります。

さらに、有名な国際部は毎年復旦大学や交通大学などに進学する卒業生が多く、大学との信頼関係を築き上げているため、合格可能性も高いのです。将来中国での就職を考えている人は、中国のトップクラスの大学を卒業すれば就職しやすくなります。中国以外での就職を考えている人も、グローバル化が進んでいるこの時代、語学力や異文化対応力に磨きをかけ、将来に活かそうとしているのかもしれません。

次回は、中国現地校国際部の勉強の中身についてお話したいと思います。楽しみにしていてください。