小論文受講中の生徒がオランダの大学へ進学

海外の大学の合格通知を待ちながら、日本の大学受験準備をする海外生がだんだん増えてきたように思います。GLICCでオンラインの小論文を受講していたこの生徒も日本の大学受験の準備をしていましたが、オランダの大学からのオファーがあったためにそちらに進学することに決めたということです。

受講生が少なくなってしまうのは残念ですが、こういう進路選択のあり方は自己決定の自由に満ちている感じがあっていいですね。彼女は、日本のいわゆる「難関大学」も視野に入れていましたが、オランダで、学費が安くファインアートを学べる大学の方に結局は魅力を感じたわけです。海外生活が長く、日本の大学ブランドも今一つピンとこない彼女にとっては、日本の大学に入学した後の自分の姿がイメージできなかったのでしょう。

21世紀は「グローバルアドミッションの時代」です。長らく「ガラパゴス列島」に閉じこもっていた日本人も、国を超えたキャリアデザインを想定しておくべき時代が来ているのだと思います。

Withコロナの時代ではグローバルな動きが一時的には縮小するでしょう。しかし、パンデミックだから海外渡航が云々と言っているのは、旅行ベースで考えているからです。そこに長く暮らすつもりであれば、2週間くらいの自宅隔離はどうということもないですし、長期的に見れば、グローバルの動きは不可逆です。

オランダの大学への進学を決めた彼女の進路選択は、しなやかで、私たちに勇気を与えてくれるものです。もっと大胆に、そして気楽に豊かに暮らせる社会を構築していきたいですね。