昨日12月6日(月)、八雲学園の帰国生入試が実施されました。もともと国内生の英語力を強める教育で定評のある八雲学園が帰国生入試を始めたのは意外にも最近で、共学化になった4年前のことです。国際バカロレア(IB)と同じ創始者の理念が生み出した「ラウンドスクエア」への加盟をきっかけに、八雲学園の厚みのある「本物教育」の価値が海外在住の保護者にも知られるようになってきました。本格的なグローバル教育への期待が八雲学園の帰国生拡大につながっているのです。
副校長の菅原久平先生は、面接などを通してそのような帰国生の期待がひしひしと感じられるとお話されていました。
外から日本を見てきた経験が豊富な生徒にとって、世界中の私立学校が集まるラウンドスクエアのようなコミュニティに所属することは、単に英語力を伸ばすということ以上に、世界の一員であることを意識する貴重な機会となります。政情不安だったり、言論の自由が制限される社会を小学生の段階で見聞きするというのは、帰国生ならではの経験です。そのような経験は、単に英語力の維持といったことに還元できない何かであるはずです。そこのこだわりこそは八雲学園の問題意識の核とも言えるところです。その真髄が海外の保護者にも伝わり始めたということが受験者の増加につながっているのではないでしょうか。
英語イベントに参加したある帰国生の保護者は、帰りがけにそのイベントに出演していた八雲生と一緒になり、学校に通っているその本人の口から学校の様子を聞いて受験を決めたということです。飾らない素顔がそのまま魅力となるところにも八雲学園らしさがあります。それは人間の根源的な部分にリスペクトの基礎を置いていることの証左だと感じます。英語ができるからリスペクトするのではなく、帰国生だから特別視するのでもない。存在そのものにフォーカスし、ウエルカムの精神で温かく迎え入れる。そんな学校文化がこのエピソードの中に感じられます。そしてこれこそが八雲学園の魅力なのです。