学校を選択することは育つ文化を選ぶこと

入試問題には学校のカリキュラムポリシーが反映するとよく言われます。私立中学の入試問題には特にそれが顕著に表れます。

良い入試問題を作るには、教科の専門性の高さ以外に複数の教師陣のクリティカルチェックが必要で、問題が良くないという場合、誰か特定の人の作問が他の人の意見を聞かないままに出題されていることが考えられます。

そういう学校は、学校文化自体が権威主義的であるか、放任主義的(丸投げ文化)である可能性があります。だから、入試問題が良くないとすればそれは作成者の能力の問題というよりは、学校文化の問題なのです。

権威主義的であることは必ずしも悪いことではないと考える人もいるかもしれません。秩序を維持するためには正統な権威が必要で、それが例えば学歴であったり職位であったりするわけです。だとすれば、権威に従おうとするのは、闇雲に秩序を壊そうとするよりも知恵のある仕組みだろうと言うこともできます。そう考える人はそのような学校を選択すれば子どもは権威に従う「良い子」に育つかもしれません。

何事も民主的な手続きを経てなどと言っても、合意点に到達するために膨大な時間をかけてはいられません。そんな時は「ここに来い」と命令を下すリーダーも必要なのでしょう。

しかし、だからと言って民主的な組織づくりを放棄する理由にはなりません。放任ではなく、かと言って権威主義的でもなく、民主的なベクトルと強いリーダーシップのベクトルがバランスの良い合力となった時、それは入試問題にも反映されるし、人気のある学校にもなっていくはずです。

GLICCの新年度説明会では、入試問題などから見えてくる私立中高の様子や大学学部での学びなど、偏差値表だけに頼らない「これから伸びる学校選び」を提案します。
ぜひお越しください。

  • 3/17(日) 11:00~小学生対象、 14:00~中高生対象
  • 3/23(土) 11:00~小学生対象、 14:00~中高生対象

    ※ いずれの日時も事前予約が必要です