Blog posts

ルーブリックの活用

By hiros on 2016/07/30(Sat) - 23:09

GLICCでは毎回の授業後に、ルーブリックを使って学習者自身がセルフリフレクション(自己評価)を行っています。

3〜4つの観点別に、3段階の基準で評価してもらっていて、スマホでピッ,ピッ,ピッ,とわずか15秒くらいで終了です。時間は短いのですが、毎回これが蓄積されるので、学習者の意識の変化がある程度わかるようになります。

学習者の意識が変化していくのに合わせて、ルーブリックの観点や基準も徐々に進化していきます。

それまでは漠然としていた項目がより具体的になっていくのです。例えば、「授業に参加する準備は万全だった」という項目が、「意味の分からない英単語は全て調べておいた」といった項目になるといった具合に。

最初から細かすぎるとリフレクションが面倒になるのですが、このように評価軸が学習者に合わせて進化していくということは、その進化自体が先生からのフィードバックになっているとも言えます。

もちろん、ルーブリックを正しく進化させるためには、先生の中にメタルーブリックがないとダメなのですが。

21世紀型教育を掲げる学校が、思考コードや知のコードを重視するのは、一人ひとりの先生が使う独自ルーブリックの前提となる枠組みを学校として提供しようということなのでしょう。

GLICCの英語授業

By hiros on 2016/07/28(Thu) - 06:20

GLICCの英語授業は、日本人と外国人講師によるコンビネーションが基本です。そしてグループでの対話、スピーキングやライティングなどのアウトプットを重視します。

一方向型の授業は一見効率が良いように見えますが、学習者の興味と関心がついてこないと定着も継続もしません。

したがって、一人ひとりの関心や学習スタイルに沿った課題(アサインメント)を出し、その成果を授業に取り込みながら、英語力を高めていきます。

その場合の英語力というのは、「中身のあるコミュニケーション」が英語でできることです。たとえたどたどしい話し方でも、自分の伝えたいことを伝えられることが、学習者のモチベーション維持につながっていくのです。

学習スタイルや興味が異なっていても、グループで学ぶことは可能です。というより、グループのメンバーそれぞれの関心が違うからこそ、対話が面白いものになっていくのです。

リフレクションにはルーブリックが使われます。学習者が自分自身で成果を振り返ることで、次の目標へと進んでいくようになります。

 

TOEFL(R)対策も無料オンラインの時代へ

By hiros on 2016/07/26(Tue) - 09:46

オンライン学習、特に米国を中心としたMOOCS(大規模公開オンライン講座)の勢いは止まりません。

「edX」が2回目の無料対策講座を実施するようです(共同通信PRワイヤーの記事による)。

1回目の講座は20万人の受講者がいたということですから。これは恐るべきことですね。英語資格講座はどんどん無料に近づいていくことになります。

無料で講座を行ってどこで利益を上げるのか?

もちろん、テストでしょう。他の英語資格試験に向かう層を取り込んで、TOEFLを受験するように仕向けることができれば、ETSにとって講座が無料なんて何ということもありません。

教育もグローバル化の波の只中です。

各社どう対抗するのか。いや私たちGLICCにとっても他人事ではないのですが・・・。

 

オンライン学習の課題

By hiros on 2016/07/23(Sat) - 22:54

スタディサプリが巷で話題になっているようなので、私も遅ればせながら試してみました。で、結論としては、やはりオンライン学習はまだまだリアルの学習に取って代わるまでには至らないなあというごく平凡なものです。

Dutson先生の「哲学授業ワークショップ」のお知らせ

By studyextension on 2016/06/30(Thu) - 05:57

7月16日に、かえつ有明で帰国生クラス(Honors Class)を教えているDutson先生による「哲学授業ワークショップ」を開催します。問いを活かした授業を取り入れたいと考えている方にはぜひお勧めしたい講座です。

ワークショップの概要は、こちらをご覧ください

哲学というと「難解」といったイメージが先行しますが、決してそんなことはありません。

Dutson先生が探求を深めていくための「問いの手法」を伝授します。Dutson先生の授業は、TOKのスタイルを取り入れつつ、より自由度が高く、長い歴史のある「ソクラテスメソッド」に依拠しています。

ケンブリッジ大学仕込みの哲学対話を授業に取り入れることで、「深いアクティブラーニング」が実現されるでしょう。

7月16日のセッションで触れる「問いの構造」は下のプロジェクトアウトラインをご参照ください。

GLICC 開校のご挨拶

By hiros on 2016/06/15(Wed) - 06:15

このたび、同志とともに、グリック=GLICC(Global Learning for Innovative, Creative Community)を立ち上げることとなりました。

GLICCは、ますますグローバル化・情報化する社会において必要となる「創造的思考力=新しい知を生み出す力」を身につけ、多様な価値観の中で主体的な行動をしていくための拠点です。

子どもたちが成長するように、私たち大人もまた学び続ける存在でありたい。GLICCではそのような考えに基づき、先生は知識を与える存在としてよりも、対話や議論を引き出す存在として機能します。

もちろん希望の学校に進学することは学びのモチベーションになるわけですから、そのような夢を実現してもらうことは私たちにとっても喜びであり、そのためにサポートをすることは当然の務めです。

一方で、合格することだけが学びの最終目的地ではないことを意識することも大切です。他者による相対的な評価にさらされ、多様な人間の価値を忘れてしまわないようにするためにこそ学び続けることが必要なのだとGLICCは考えています。