「フィロソフィー、楽しい!」
Dutson先生の哲学授業ワークショップが終わった時、参加者から出てきた感想の第一声です。
これこそ、まさに哲学授業の本質を突いた言葉なのではないでしょうか。
6時間にわたる英語のセッション。しかも、答えのない問いに挑みつつ、同時にその問いの仕掛けを自分の授業にどう活用できるかメタ的に分析するというワークショップ。
決してライトなものではなかったはずです。
それでもなお「楽しい!」という言葉が出たということは、哲学的思考が本来そういうものであるという証左です。
Dutson先生は、ギリシア神話におけるアリアドネの糸の話を持ち出し、隠れながら人を導く存在としてのファシリテーターの極意を示しました。
「問い」は、迷路を歩く人を導く糸ーしかし決して自分が現れてはならない。そんなイメージによってファシリテーションの概念が明確になっていきます。
参加した5人の先生方は、Dutson先生の繰り出す糸を手がかりにして、対話・議論をし、出口を求めて「より良い答え」を探しました。
本当の出口が見つかったかどうかはこれから授業の実践の場で示されることでしょう。
ひとまず、探求の出発点を確認し、問いの構造を学ぶ「哲学授業ワークショップ」のStage1は、無事終了しました。