11月12日(土)、GLICCで教員対象の哲学授業ワークショップを開催いたしました。
ファシリテーターはかえつ有明中高で帰国生のオナーズクラスを中心に哲学授業を実践しているAlexander Dutson先生、そして受講者は、夏に第1回ワークショップを受講した工学院附属中高の先生方5名の精鋭チームです。
哲学授業は、「哲学」を教えるのではありません。探求のきっかけとなる「問い」を引き出すメソッドです。批判的・創造的思考力の土台には、「問い」があります。そして思考を活性化させる「良い問い」を生み出すには、そのためのスキルが必要となります。
「哲学授業」のファシリテーターであるAlexander Dutson先生は、ケンブリッジ大学で哲学の修士号を取得、さらに哲学を中高生に教えるためのメソッドを学び、それをかえつ有明中高で実践しています。Dutson先生は、国際バカロレア(IB)のTheory of Knowledge(知の理論=TOK)の手法にも精通しており、知識の理論(認識論)であるTOKスタイルと、より広い範囲の領域を対象とする哲学授業のスタイルの違いを明確に意識し実践している、ほとんど日本に唯一とも言える先生です。
かえつ有明では、この哲学授業の手法が、教科を超えた先生方の研修に活用されており、授業スタイルのイノベーションがどんどん進んでいるようです。
今回のワークショップは、工学院中高で特に注目されている中堅の先生を対象にしたスペシャルバージョンです。夏に行ったステージ1のワークショップでは「問いを引き出す」ことにフォーカスが置かれていましたが、ステージ2の今回は、より授業全体の運営、ファシリテーションの技術に重心が移っていました。
今後GLICCでは、「哲学授業」を含め様々な授業のワークショップを実施していく予定です。ご期待ください。