オックスフォード大のインタビュー・クエスチョン

「ライオンにはなぜたてがみがあるのか」「テントウムシは赤い、同様にいちごも赤い。なぜか」「もしあなたが楽器を発明できるとしたら、それはどのような音がするだろうか」・・・

出版物などによりすっかり有名になったオックスフォード大学の面接の質問サンプルです。オックスフォード大学のホームページには、面接の質問の過去問題として、このような質問がたくさん掲載されています。→オックスフォード大学の面接質問サンプル

面接での質問は、自分が受験する学部の指導者(Tutor)が直接行い、その質問の狙いや、評価基準なども公開されています。その質問意図などを読むと、奇を衒ったような解答ではなく、知識に基づいた推論が展開できるかどうかがポイントとなっています。

例えば、テントウムシといちごの赤さについては、赤い色が敵への警告(「食べるな」)にも、あるいは自分を魅力的に見せるサイン(「食べて」)にもなっているという、一見矛盾する自然の働きに、受験者がどういう説明を行うかということが質問の意図であるようです。

もちろん唯一の正解があるわけではありませんが、論理的思考力や想像力などを駆使して「よりよい解答」に行き着くプロセスが評価されています。「チュートリアル」という対話型の学び方の伝統があるからこそ、このような思考プロセス重視の選考を続けているのでしょう。

記述解答の採点の手間について議論している日本の大学入試改革にも大きなヒントになると思います。