[Global Admission Web] カリフォルニア工科大学(カルテック)を選んだ理由

(記事:Sophie Howell  翻訳:戸倉慶亮)

もともと私は自分がカリフォルニア工科大学を選ぶなど思ってもいませんでした。というのも、カルテックは科学大好き人間だけが行ける場所で、私には程遠い存在だと思っていたからです。まさか自分が入るとは思ってもいなかったので、危うく申請し損ねそうなくらいでした!ですが、カルテックへの入学が認められた後、私は自分のカルテックへの印象が間違っていたことに気がつきました。私はカルテックが受け入れるのはとても賢くも、どこか反社会的な数学の天才だけだと思っていました。私のようなそれほど科学に特化してしないような学生を受け入れたことで、私はカルテックが実際には多様な生徒を受け入れていることを認識しました。カルテックの生徒たちは文学と政治、歴史と音楽などにまだ興味を持っています。しかし、それらへの興味があるにも関わらず、彼らは科学分野の専攻を選びます。私もこうしたタイプの学生像に合うように感じました。たとえ私が人文科学を好きだとしても、アメリカでは人文科学の学位で良い仕事を見つけることが難しいので、人文科学を専攻したいとは決して思わないでしょう。シカゴやハーバードのような大学では、比較文学のように、非常に限定的で実用的ではない学位を専攻している学生が多くいます。私はこのようなタイプの学生像にはそれほど惹かれませんでした。

また、アメリカの大学では膨大なパーティー文化があり、アイビーリーグでもそれは同じです。多くの学生が飲み会やパーティーに出かけ、学業に全く集中しない。MITでさえも、こうした文化は存在します。ですが、カルテックは本当の厳しさゆえに全く異なります。他の大学のようなパーテイー文化はなく、生徒たちは皆、専攻科目とキャリアに焦点をおいています。私はカルテックの学生が、どれほど集中的かつ献身的に学業に専念しているかに感嘆しています。


We also got to tour the nearby Jet Propulsion Lab
which was really cool too!

 
 MITと直接比較すると、MITは産業/技術ベース寄りの大学です。MITのキャンパスの周りにはテクノロジー企業がたくさんあり、ほとんどの(MITの)学生はITやその他のコンピュータ専攻分野に関心を持っています。こうした分野の専攻が後に(彼らを)大学に適した職につかせ、大金を稼ぐことにつながるのを分かっているからです。多くの人が経済学を専攻し、すぐに金儲けをする手法を学びにMITに行きます。私の意見では、MITは(より)厳密なステム教育のシリコンバレーのようなものです。また、MITはカルテックと比べて、全体的に工学に長けています。一方、カルテックは工学のような応用科学よりも理論科学に長けています。カルテックの全学生のほぼ80%が大学在学中に研究を行なっています。カルテックの多くの学生は、大学院に進学するか卒業後も研究を行うことを選びます。私は非常に理論的な分野である天体物理学を学習したかったため、カルテックを選びました。MITは、学部生に天体物理学の専攻すら提供していません。一方で、MITは宇宙工学において素晴らしいと言えます。カルテックは宇宙工学の専攻を提供していません。

 
 
 
  
  
 
 
 
 
 
しかしながら、カルテックが理論科学に優れているからといって、学生が卒業後に就職できないわけではありません。雇用者は難関大学から来て、仕事をこなすことができるのを知っているため、カルテックの学生を好んで受け入れます。NASA、JPL、SpaceX、Boeingといった企業でインターンシップを受ける学生もいれば、経済学専攻や物理専攻さえも取得しながら、ウォール街で働く学生もいます!カルテックの卒業後も多くの可能性があるのです。

 


The professors seemed funny too?

 
シカゴ、ハーバードやアイビーリーグの(個々の)大学と直接比較しても、カルテックやMITの学業レベルははるかに高いです。ほとんどのアイビーリーグの大学は、両親が莫大な金額を寄与したために受け入れられた学生でいっぱいです。これらの学生は通常、学業に関心を持っておらず、パーティーのためにいます。私はこのようなタイプの学生にはなりたくありませんでした。また、ハーバードやMITのような大学での競争は激しいです。同じ学年の学生同士が各クラスで最高成績を得るために競争し合います。他の生徒や教授からの助けを借りるのは非常に困難です。ですが、カルテックはコラボレーション(協力)を促進するという点において非常にユニーク(独特)です。他の生徒たちとの協力が期待されています。そして、カリキュラムがとても難しく、全学生数が少ない都合上、必要な時に教授から多くの助けと指導を得ることができます。それが、私がカルテックを選ぶにあたった主な理由です。

合格後、私は1月に初めてカルテックを訪問しました。キャンパスはおそらく私が今まで訪れた中で最も素晴らしいキャンパスです。(ライス大学にも美しいキャンパスがあります。ライスを断るのはとても大変でした。ライスは素晴らしい天体物理学のプログラムととても小さいキャンパスを携えています。ですが、他の大学ほどチャレンジをするにはレベルが高くなく、私も少しは挑戦したかったのです!