hiros's blog

「変化を生み出す力」ーグローバルアドミッションの時代②

By hiros on 2021/04/27(Tue) - 07:59

GLICCスタッフの多くは外国籍の方です。英語講師はもちろんのこと、事務スタッフもこれまで、イギリス、デンマーク、カナダの人が担当してくれました。現在は中国からの留学生(大学院生)と日本語を勉強しているイギリス人が担当してくれています。

彼ら20代から30代前半の人たちの仕事ぶりを見ていると、一つの会社に「就社」するという感覚はありません。会社は経験を積む場の一つです。ある程度経験を積んで、他に面白そうなことがあれば、どんどんチャレンジしていくという点が共通しています。

もちろん彼らとて、結婚して子育てをする頃になれば、落ち着いた生活を望み、マイホームを購入することを考えたりもするでしょう。しかし、その場所は出身国とは限らないし、その住宅を維持するために、会社に自分の時間を捧げるという生き方を選択することはあり得ません。

昭和世代の日本人にとってマイホームを持つことは、人生の目標でした。都内に一戸建てでも持てれば「勝ち組」として羨望の的となった時代もありました。しかし、経済が右肩上がりだった時代が終わり、さらにリモートワークがデフォルトになる今の時代においては、定住にこだわることは様々なリスクを抱えることだとも考えられます。

「学校」の地殻変動⁻グローバルアドミッションの時代①

By hiros on 2021/04/15(Thu) - 08:06

昨日カナダ人の先生と話をしていて驚きました。その先生の住んでいるオンタリオ州ではコロナでホームスクールを選択する人がたくさんいるというのです。ホームスクーリングがアメリカなどで広がっているという話は知っていましたが、驚いたのは、日常的な選択肢の一つとして、さらに言えば市民の当然の権利としてそれが存在しているという感覚です。



日本では学校のオンライン対応の不備が問題視されますが、「通学できないからオンライン」という学校側からの発想ではなく、「通学したくないからホームスクーリング」という、生徒や親の側からの要請にオンタリオの教育省が対応できているということに驚いたのです。



日本でも不登校に対して少しずつ寛容になってきてはいると思います。そしてそれをサポートする通信制高校の存在や、経済的に余裕のある人にとっては海外留学といった選択肢は、何がなんでも学校に通って卒業しなくてはならないといったプレッシャーを和らげてくれています。



しかし、カナダ(オンタリオ州)では届け出の手紙1枚で、すぐにでもホームスクーリングが可能になるというのです。教育が子どもにとっての権利であり、親にとっての義務であるということを端的に表している事例のように感じられます。



英語哲学対話― Philosophy 授業で LSEに合格

By hiros on 2021/04/10(Sat) - 15:18

英語哲学対話を担当しているAlex先生から、かつてPhilosophy Lessonを受講していた生徒がLSE(ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス)に合格したとの連絡がありました。



哲学授業が入試にも効果がある(日本であれ海外であれ)というのは自明のことなのですが、日本では哲学授業というとまだまだ受験には役立たないというイメージが先行していますね。受験のためには無駄な勉強をやめて出題頻度の高いものを効率よく習得するという発想が根強くあります。効率を重視している時点ですでに前世紀的なのですが、これが近道だと信じて疑わないのです。しかしそのような学びが受験においてもむしろ効果が低いのは、知識をインプットする主体は人間であり、知識をずっとインプットし続けることには、限界があるということを思い起こせば明らかです。



考えてアウトプットすることも、インプットがないとやがて疲弊しますから、哲学授業もまた、考えているばかりではなく、調べたり、言い回しを工夫したりと、様々な思考スキルを使っています。このようなスキルは、受験が終わっても、成長マインドセットとして自身の性質として財産になっていくのです。



三田国際学園 中高一貫1期生 驚きの進学実績

By hiros on 2021/04/08(Thu) - 09:35

昨日三田国際の学園長である大橋先生とお話をする機会があり、今年の合格実績について一部教えていただきました。近日中に学校のホームページに掲載される予定ということですが、まず驚かされたのが海外大学への進学実績です。中学からの一貫校生で、UC デービス、UC サンタバーバラ、イギリスではマンチェスター大学、バーミンガム大などに合格が出ているそうです。さらに高校で入学した卒業生では、UCバークレーなどにも合格者が出たようで、これは、2022年度の国際生入試の受験者増加にますます拍車がかかりそうな気配です。

 
また、国内の大学でも国立の医学部医学科を始め、早慶上理GMARCHに90名近い合格、特に理系学部において良い実績が出ているということです。三田国際学園として出発した初年度は、現在に比べると決して偏差値の高い生徒がたくさん集まる学校ではなかったにも関わらず、このような結果が出せたことは、これまで学校全体でやってきたことが正しかったという自信にもつながったと大橋先生は語っていました。


早稲田大学帰国生入試について

By hiros on 2021/04/07(Wed) - 00:16

どの大学でも帰国生大学入試は縮小傾向にあり、総合型選抜(AO入試)等との統合が進んでいます。海外の駐在員の若年化が進み、高校生の子どもを持つ親が少なくなっていることが原因の一つです。
早稲田大学でも「帰国生入試」という名称で試験を実施する学部は、今年から「法、教育、商、理工系3学部」の合計6学部となっています。「外国学生のための学部入試」に比べるとずいぶん寂しい感じがします。

要は、出願が増えている外国学生入試に帰国生入試が統合されているというわけです。
 
帰国生が文学部や文化構想を目指す場合、帰国生入試では出願できませんが、外国学生入試を受験するという方法が残されています。ただし、その場合、日本留学試験もしくは日本語能力試験を受験しておくことが必須となり、事実上2022年度入学の出願には間に合いません。2023年度4月以降の入学を目指す方は、その方法も念頭に置いて準備をしておくとよいでしょう。

「海外帰国生のためのオンライン進学説明会」トークメモ

By hiros on 2021/03/12(Fri) - 11:58

3月21日(日)に実施する「オンライン説明会」のトークメモです。中学入試・中高編入・高校入試・大学入試の順に話をしていく予定ですが、相互に関係する内容もあるので、多少入れ替えがあるかもしれません。

中学入試

  • 帰国生入試の受験資格、国際生入試とは?
  • 海外の学習環境と同じ学習環境を考える
  • 一般入試での難関中学受験準備
  • 人気沸騰の三田国際に合格する英語力(その他英語入試の人気校について)
  • 「英語哲学対話」の授業紹介

中高編入

  • 増加するIB校(MYP/DP)について
  • 21世紀型教育を進めている学校
  • 英語取り出しクラスや英語イマージョンを実践している学校
  • 編入試験で注意するべきポイント

高校入試

京都大学文学部に一般受験で合格!ある帰国生の話

By hiros on 2021/03/10(Wed) - 21:01

本日3月10日は東京大学や京都大学の前期試験の発表日でした。私が放課後の大学受験講習をサポートしている都内のある私立高校からは京都大学を受験した生徒がいて、文学部に見事合格したとの連絡がありました。



この生徒は、6年前に帰国生入試でこの私立学校に入学しました。寡黙で一人で過ごすことの多い生徒でしたが、知的好奇心の旺盛な生徒で、高2以降に行われた現代文の大学受験講習では、文章に関連した「脱線」になると視線をこちらにぐっと向けてきていたことが印象に残っています。



【速報】一橋大学経済学部2021年度外国学校出身者選抜にGLICC帰国生が合格!

By hiros on 2021/03/09(Tue) - 12:59

今年度GLICCの国立大学4月入学受験者は1名でしたので、帰国枠国立大の合格率は100%ということになります。この生徒はオンラインの直前講座で小論文を受講、過去問研究と予想問題分析を通して一橋大学の出題傾向に合わせた対策を集中的に受講しました。そして1次選考通過後に面接対策を2回実施して万全の構えで合格を勝ち取りました。

GLICCでは、帰国生入試の問題分析を徹底的に行うことで、志望大学学部の出題傾向に合わせた学習を進めることが可能です。受講をお考えの方は無料カウンセリングから日時を予約の上、ご相談ください。

IB Language A 2022年 May Paper 2

By hiros on 2021/03/04(Thu) - 00:14

IB Language Aの Paper 2 は 2022年Mayにおいても実施されないことが決まったようです。1年以上も先のテストなのに判断が早すぎると思われた方も多いことでしょう。私も正直驚きました。世界中に生徒がいる国際バカロレアの運営判断というのは想像を絶するものがあります。国内の状況だけで判断するわけにはいかないのですから。ただ、正式な文書としてはまだ情報確認できていないので、しばらくは柔軟に対応するように努めてください。実施中止の理由は、コロナによる休講などで通常授業が十分に受けられない生徒がいることを配慮してということのようです。複数の生徒から得た情報ですので、IB校にはアナウンスが入っているのだと思われます。

これによりSSSTの生徒は、Paper 1とIndividual Oralで成績評価されることになります。Paper 2が評価に入らないことで、かえってIndividual Oralの比重が増し、深みのある分析が求められることになります。

中国の高校生の学習量

By hiros on 2021/03/01(Mon) - 21:00

「日本の高校生が午後3時くらいに学校を終わって町を歩いているのを見て驚きました」ー中国の留学生オリヴィアさんが日本に来たばかりの時に感じた印象です。GLICC Weekly Edu 第19回のライブ配信「グローバル教育について考える」の中で話しています。

中国で全寮制の中高一貫校に通っていたオリヴィアさんにとって、朝7時半から夜は8時半頃まで勉強するのは当たり前のことだったそうですから、そんなに早く下校できることに驚くのも無理はありません。

もちろん部活を熱心にやっている生徒はその時間に下校してはいないでしょうし、学校が終わった後に課外活動に参加したり、塾や予備校に通っている生徒も多いはずです。そういう意味では日本の高校生が中国の高校生よりも学習経験が少ないとは一概に言えません。しかし、どちらの競争が熾烈かと言えば、それは明らかに中国の大学受験の方でしょう。