夏期講習から11月の入試直前にかけてGLICCのAO推薦入試対策コースに通ってくれた生徒から、無事上智大学文学部新聞学科に合格したと報せがありました。
このグリック生が受験したのは公募制推薦入試で、学校の評定平均が一定以上ないと受験資格が得られないものです。倍率だけ見るとそれほど高くなく一見易しそうに感じますが、ライバルはみな学校できちんとした成績が残せる生徒ばかりですので、決して侮れません。さらに言えば、このグリック生は、自分の興味関心を中心に置いた生活を「信念をもって」送っており、自分の関心とお構いなく勉強させられる一般受験はまったく視野に入れていなかったので、この志望校への挑戦は背水の陣でもあり、また「ライフスタイルを賭けた」受験でもあったのです。
このような状況で、自己推薦書および事前課題レポートについてのアドバイスを素直に聞き入れてくれていたのは、指導し易かったと同時に、指導の良否が問われるという意味でこちら側も合格へのプレッシャーが相当ありました。もちろん合格を勝ち取ったのは、本人がオープンマインドの持ち主であったからで、我々のアドバイスが良かったからではないのですが、自己推薦書や志望理由書のアドバイスというのは、大変ナイーブなものだと改めて感じました。
生徒の良い面というのは、本人が当たり前に感じていることであるため、あえてアピールポイントとして取り上げられないことが多い一方で、本人にとっての驚きは、表現の仕方によっては他人の評価につながらない場合もあります。そのミスマッチを生徒に伝えるときに、一歩間違えれば生徒は自分を否定されたように感じ、二度と心を開かなくなるでしょう。かといって、指摘するのを遠慮していると、本人の本当の魅力が伝わらない自己推薦書となってしまうのです。
面接練習や小論文対策、それに漢字練習や時事用語の対策…、AOや推薦入試でもそれなりの準備は必要です。ただ、自分のやりたいことを犠牲にして受験準備をするというのは本来的なあり方ではないでしょう。この受講生が合格してくれたことは、21世紀型教育をベースにした大学入学準備を標榜するGLICCにとっても大きな自信となりました。
おめでとうございます!そしてありがとうございました。