ICUでは7月2日付の文書で、4月入学の筆記試験(小論文)を実施せずに事前課題型小論文に変更することを告知しました。
そして、8月19日の出願開始とともに、問題が受験生に公開されました。事前課題型小論文は、AO入試(総合型選抜)ではよくある出題形式ですが、受験生にとっては悩ましい出題です。というのも、時間制限のない小論文は、どこまで書いても改善したい気持ちが残り、先に進めない状態になるからです。
志望理由書や活動報告書なども、その傾向はありますが、書く内容は自分の経験に基づくので、ある意味でまだ諦めがつきます。一方、小論文では受験生全員に同じテーマが課されるので、リサーチしたり場合によっては本を参考にしたり、どこまでもよいものにしていきたいという欲求は尽きません。
しかし、ここで注意しなくてはならないのが面接です。面接は提出書類に基づいて行われるので、書いたことに対する「突っ込み」があります。提出書類がよいものであればあるほど、大学側の期待値も高くなるのです。人の意見を鵜呑みにしているばかりだと、面接官の質問にたじたじになってしまうこともあり得るのです。
これまでICUは、グループディスカッションを重視してきましたが、それを個人面接に切り替えたのは、単にオンラインであるという理由だけではないかもしれません。事前課題の小論文に対しての質問が待ち構えている可能性が十分にあります。受験生はそのことを想定して準備をしておくことが大切です。