帰国枠大学説明会@上海

先週末、業務を受託している帰国子女専門機関の大学受験部門責任者として、上海で大学進学説明会を行ってきました。

中国を訪れたのは3年ぶりですが、街の印象は前回とそれほど変わりません。中国に限らずアジアを訪問して面白いなと感じるのは、豊かな都市生活を享受している人々がいる一方で、同じ街に住みながら数十年前と変わらない生活を送っている人々がいるということです。
物価も買う場所などで大きく異なります。コンビニで買い物をすると日本とほとんど変わらない値段ですが、ローカルの食堂で食事をすると、日本の半額から3分の1くらいの値段で美味しいものが食べられたりします。

さて、旅のレポートはこのくらいにして、上海で説明会を行って気づいたことを書きます。

上海には、日本人学校高等部、現地校国際部、欧米系インターナショナルスクールと、大きく三つの学校カテゴリーがあります。
日本人学校高等部に所属している場合、原則として帰国枠は使えず、AO・推薦、一般入試がメインの関心事となります。今回参加いただいた方は、AO入試に関心を持っている方が多かったようです。
現地校国際部に所属している場合は、帰国枠が使えますが、英語よりも中国語が強みだという生徒も多く、外国語として中国語が使える入試に関心が集まっていました。
欧米系のインターナショナルスクールは、いわゆる帰国枠入試をメインターゲットとしていますが、生活が英語圏ではないこともあり、TOEFL等のスコアが伸び悩んでいるという方が多くいらっしゃいました。

日本の大学進学については、それぞれの所属する高校のタイプに合わせて、お話をさせていただきましたが、中には復旦大学に進学を考えているという方もいて、時代が変化していることを感じさせられました。

一昔前だと日本に帰国して受験するのが当たり前、欧米の大学ならいざ知らず、中国の大学に進学を考えるということはかなり珍しいことでした。しかし、昨今の世界大学ランキングにおけるアジア(中国)勢の躍進からも分かるように、中国で人脈を形成すること、中国語で専門性を高めることの意味が高まってきているのです。

多様な進路をサポートするには、中国やアジアの大学にもアンテナを張り巡らせておく必要があると感じた次第です。