海外帰国生の学校選びの基準

海外に滞在している親御さんの中には、早く日本への本帰国を望む方もいれば、そのまま海外で暮らすことを望む方もいます。そこには様々な状況が関係しているので、理由を一つに絞ることはできませんが、子どもの教育環境をどのように捉えているかということが大きな要因の一つであることは間違いないでしょう。

一刻も早い本帰国を願う保護者にとっては、海外という「不利な」条件をいかに克服するかが一大事ですから、国内の尺度で学校選びをするのも無理はありません。一方で、海外での教育に満足している保護者にとっては、海外での恵まれた教育環境と同質な教育を持続して受けられるのはどの学校かという事が、学校選びの基準になってきます。

そこでの基準は偏差値ではあり得ません。帰国受験をする受験生の数を考えれば、偏差値に統計的な意味がないことは明らかですし、他人が評価している学校の教育内容が我が子の状況にあてはまるかどうかは分からないからです。

海外生の学習歴の多様さは、本当に驚くばかりです。生まれた時から英語環境に置かれている人もいれば、海外生活が長くてもずっと非英語圏で育っている場合もあります。そういう多様性を無視して「帰国子女だから英語しゃべれるんでしょう」という目で見られたりすることが、彼らをいっそう苦しめたりしているのです。

一時帰国をして学校訪問をする保護者は、そういう多様なバックグラウンドに対して理解のある学校を選ぶ目を持つことが大切です。学校説明会で合格実績のことばかり話していたら、おそらくその学校は帰国生に対してあまり理解のない学校かもしれません。

また、アクティブラーニングや新しい教育を標榜していても、実際に入ってみたら教科によっては20世紀型の一斉指導ばかりが行われていたということもあり得ない話ではありません。21世紀型教育機構のようなアクレディテーションによって教育の質が担保されている学校や、21世紀型教育という言葉をあえて使っていなくても、質的に同等のことを行っている学校を見抜くことです。

でもどうやって見抜くのでしょうか。ここは実際に学校の先生とお話をしてみないと分かりづらいところです。例えば、次のようなトークはNGかもしれません。

  • とにかく英語力を伸ばします。これからの世の中は英語ができないとダメですから。
  • 国内の難関大学はもちろん、海外大学進学実績も出してます。うちに来ればグローバル人材になれます。

どちらのトークも Fixed Mindsetを助長します。英語ができなくても、グローバル人材でなくても、その子の可能性を伸ばすというスタンスで、Growth Mindsetを育てるような学校を選ぶべきです。その他にも学校の教育の質を見るポイントはいくつもありますが、また次の機会に書かせていただきます。

現状でお勧めする学校については、4月16日(日)に実施される首都圏模試保護者会(富士見丘会場)でお話させていただきます。また、4月末にオンラインでのWebinarを開催させていただく予定です。ぜひご参加ください。