文化学園大学杉並の共学化とコース再編

5月22日に文化学園大学杉並の塾対象説明会がありました。すでに同校のホームページで告知されていたように2018年度からスタートする共学化についての説明です。

入試情報の詳細は7月に発表されるとのことで、今回の説明会では共学化に伴う新しいコンセプトの発表、そして共学化に至る経緯やその背景についてのお話が中心でした。

新しいコンセプトは「新テストに強い進学校」で、21世紀型教育を推進する学校としての特長をさらに強めていくとのことです。大学入試改革で2020年以降に予定されている「新テスト」に照準を合わせて、協働性・自主性・問題解決力・発信力といった「新学力」を育てることが明確に打ち出されています。

3つの「I」というキャッチフレーズとともに打ち出された「i-プロジェクト」は「impressive(感動的な)」「intelligent(知的な)」「international(国際的な)」を表しており、男子が入学してくることを想定した準備が進んでいることが伺われます。

中学では、2年生から「中高一貫コース」と「ダブルディプロマ準備コース」が分かれ、DD準備コースでは、週に10時間の英語授業があります。日本人の先生による2時間の文法授業と、BC州からのネイティブ教員による8時間の授業によって構成され、後者にはMathとScienceがそれぞれ1時間ずつ含まれています。

中1の段階では、コース分けはしないようですが、ここでも英語は週9時間、そのうち7時間がネイティブによる授業だということです。さらに、帰国生やインター校出身者には取り出し授業があり、希望すればカナダ人教員による英語による講習(MathとScience含む)を4時間受講できるとのことです。

このように書いていくと、勉強量の面ばかりが強調されているように感じられるかもしれませんが、決してそうではありません。これまでも一人一人に目を向けた教育を実践してきた文杉が、男子が入学してくること、そしてDDコースの卓越性が認知されつつあることを実感していることによる改革であると考えられます。

ファッションデザインに見られるような文化活動や、全国大会レベルの部活動を多く擁するスポーツ面などは、従来から文杉が持っている財産です。これに加えて4技能重視の英語力、新しい学力の指標ともなる創造的思考力や協働的問題解決力といった面でも、さらなる充実を図ろうとしている結果が、先述の取り組み例であるのです。

松谷校長先生はこれまでも強いリーダーシップにより数々の改革を実現してきました。今回の共学化に伴う改革も、生徒一人一人の様子を見ながら、確実に有言実行されていくことでしょう。