2022年度中学入試に向けて(1)

2月1日からの東京神奈川中学入試が一段落しました。後は、今週の高校受験、さらに国立大の2月末の入試が終われば、2021年度4月入学準備についてのサポートはほぼ終了します。GLICCでは、帰国生や国際生、あるいは英語利用入試の受験生が多いのですが、今年はこの小さな受験マーケットにも大きな変化を予感させる動きがありました。

まず中学入試において、GLICCからは三田国際学園中のインターコースに15名合格できました。今年は、オンラインの生徒数が増え、海外や遠方から個別指導などで受講された方が多かったのですが、それでも15名合格というのは、三田国際の倍率を考えれば驚異的だったと我ながら驚いています。

三田国際とともに国際生から人気のあるかえつ有明も、2月の英語入試ではかなり難易度が高かったようです。帰国生が多い環境ということもさることながら、生徒が主体的に学びをデザインするディープラーニングをすべての授業で実践するという学びのスタイルが若い保護者の志向に合っているようです。かえつ有明の副教頭である佐野先生がGLICC Weekly Eduに出演して、かえつ有明が大切にしている価値を語っているので、ぜひご覧ください

海外での就学経験はないものの、国内で英語をずっと学んできたという生徒にとっては、2月の英語入試が気になるところです。今年GLICCからは共立女子中学の英語インタラクティブ入試に2名合格をいただきました(合格率100%)。今年は、4教科型や合科型の入試に比べて英語インタラクティブは倍率的にはねらい目だったようですが、それでも併願校選びに苦労する英語受験生にとっては勇気づけられる結果でした。

さて、冒頭で述べた「大きな変化」の予感ですが、それは、英語入試受験者の併願校選びの基準に関することです。もともと英語入試を考える受験生は、4科型の学びの基準では測れない英語スキルを持って学校に入学します。その英語スキルの基準で学校を見た時、いわゆる偏差値的な基準とはまったく異なる学校選択の可能性が浮上するわけですが、このことに若い保護者の方々が気づき始めたのが「大きな変化」の予感の中身です。

教科横断型の入試、例えば聖学院中の思考力入試や和洋九段女子中のPBL入試などの新タイプ入試が人気を集めているのが、その証だと言ってよいでしょう。
2022年度およびそれ以降の中学入試をお考えの方はこのトレンドを意識しておいてください。高校入試や大学入試の記事にも書く予定ですが、いわゆる難関国立大学の一般入試に向けた入試指導体制だけでは学校の価値が見えない時代になっているのです。

2022年度以降の中学入試トレンドについては2月21日に実施される「新中学入試オンラインセミナー」で首都圏模試センターや、21世紀型教育機構の学校の話で聞くことができるでしょう。こちらからお申し込みください。参加は無料です。